小児がんのための薬剤開発を考える

             2019年1月9日

神経芽腫の治療で海外では有効とされているのに、日本では20年近く使えない薬の代表でもある「レチノイン酸」について、国が承認していない薬を、では私たちがどのようにして飲んでいるのか、厳しい実情を伝えました。

 

この度のコメントにあたり、会員の皆さまにはアンケートにご協力いただき、本当にありがとうございました。

 

制度を動かすためには、患者家族の声が必要だと実感しました。

 

 

 

厚生労働省の方からは、海外では未承認薬についてどのような対策がされているかお話いただき、薬剤の承認の難しさも知りましたが、それをどう打開策につなげるか、医療者、PMDA*、製薬企業の、さまざまな立場の方が思うことを出し合い、具体的で率直な議論と打開策(案)のお話は、小児がんの薬剤に関わる皆さんの、「有効とされるレチノイン酸を何とかしたい」という思いを感じ、患者会の参画の意義を感じました。

 

しかし、こういう方法もあるのでは...や打開策案も、実現されなければ理想でしかありません。「どうか一日も早く、患児が安全に使えるように、どうかどうかお願いします!」と私たちの声を届けました。

そして「未承認薬・適応外薬検討会議」において、開発企業が手をあげてくだり、承認へと進むことを切に願います。

 

近年では小児用製剤開発に世界的に、患者アドバイザリーグループが参加したり、欧州小児臨床試験ネットワーク EnprEMA には,患者の運営参加が必須とされているそうです。
日本でも患者が参画する取組みが進むことを願います。

 

※PMDAとは、Pharmaceuticals and Medical Devices Agencyの略で、医薬品医療機器総合機構。

厚生労働省管轄の独立行政法人で、医薬品・医療機器などの審査関連業務などを行っているところです。

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アンケート集計

添付ファイルをご覧ください。

(スライドには全てのご意見は載せられなかったことをご了承ください。
また、こちらのPDFの資料は、会員さんに共有するための内容となっておりますので、1/9当日のスライド資料とは若干異なります。)

 

 共同代表 浦尻みゆき

 

第1回レチノイン酸アンケート_再まとめ
イソトレチノインアンケート_再まとめ_20221211.pdf
PDFファイル 758.8 KB